ZETA京都テストベッド体験記
はじめに
弊社、株式会社ソシオネクストは2015年に富士通とパナソニックのシステムLSI事業を統合して発足した会社で、現在はZETag用のLSI開発も進めているファブレスの半導体メーカーです。そのなかで、私はマーケティング部門に所属し、ZETAに関わる業務にも従事しております。
今回、ZETA京都テストベッドを利用した際に経験したこと体験記としてまとめましたので共有させて頂きます。
私たちは、ZETAアライアンスのメンバーとはなりましたが、ZETAの実フィールドでの利用経験がなかったことから、ZETAの特性を実機で評価し、より深い理解と知見を得ることでZETag用LSIの開発にフィードバッグをできるような取り組みを進めていきたいと考えておりました。
どのように実機での知見獲得を進めようかと考えていたところ、ZETAアライアンスで「ZETA京都テストベッド」の提供が開始されました。
そこで、私たちが開発した『ZETAプレゼンスセンサー』の試作機で通信テストを行うことにしました。
『ZETAプレゼンスセンサー』はソシオネクスト製の電波センサーと凸版印刷製のZETAモジュールを組み合わせたものです。
電波センサーは、人の在/不在を監視する「プレゼンス検知」機能を持っており、予め設定した距離の範囲内に人が「いる」/「いない」ということを検知することができます。 この機能を使うことで、従来のPIR型センサーによる人感センサーでは進入情報しか扱えなかったところが、電波センサーによるプレゼンスセンサーでは分単位での在室状況の判別までできるようになります。
なお、PIR(Passive Infrared Ray)型センサーは、焦電型赤外線センサーを利用しており、“人体等から発生する赤外線の変化”を検知しています。
一方、電波式センサーは、電波の送受信で距離を測定するため、検知結果を利用して位置情報も測定することが可能となります。
電波センサーについてご興味のある方は、以下のURLで説明しておりますのでご参照ください。
http://www.socionext.com/jp/products/assp/radar-sensor/
今回、私たちにとって初めてのLPWAへの取り組みということもあり、マーケティング部門を担当している私が実機での評価を進めていくこととなりました。
私は、システムLSI分野の知見はあるものの、LPWAの通信についてはこれまでの経験もなく、あまり知識がありませんでした。
今回は、試作機を用いてZETA通信を介したデータを取得するというものですが、ZETA京都テストベッドの基地局と2km程度の距離であれば簡単に接続ができる、と単純に考えておりました。
ここから、私の奮闘記が始まっていきます・・・
最初の壁?
2020年、夏。早速、私は出来上がったばかりのプレゼンスセンサーの試作機で実験を始めました。 ZETA京都テストベッドの基地局から、私たちが勤務する「ソシオネクスト 京都事業所」までは直線距離で2.3kmのところにあります。
京都は建築高さ制限の関係もあり、比較的低い建物が多いところで、センサーを建物の3F部分の高さに設置すれば、簡単にZETA基地局との通信ができるだろうと思い、プレゼンスセンサーをZETA基地局の方角に向いた社内の3階にある食堂の窓側に設置してみました。
ドキドキしながら、ZETAサーバーのログとにらめっこし、接続が確立されるのを待ちました。
しかし・・・全くつながってくれません・・・なんで???
この後に一体どのような展開が待っているのか・・・
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